さとまも談義|テクノロジーと体験とアートと

テクノロジーとビジネスと人の関係性にずっと興味があります。アートやダイバーシティのキーワードも含めて、世界がどう変わっていくか、変えていけるかをお酒を飲みつつ考えるブログ

日本語がきちんと書けますか?

7月のホットだった話題−−「日本語の精度」。
仕事をしていると、かなり色々な文章と遭遇するわけですが、理解しやすいもの、全然意味が分からないもの、意味は分かるけどリズムが悪い…などなど、書けて当たり前のはずなのに、人によってずいぶんと表現力や文法力が異なるものです。
僕自身は一番得意な科目が国語だったくらいなので、作文は嫌いではないのですが(上手いかどうかとは別です)。
先日、同僚の資料をマネージャーと一緒にレビューしていたのですが、第三者として冷静に見ているおかげか、ツッコミどころをたくさん発見してしまいました。自分の資料になると勝手な思い込みや前提のフィルタをかけてしまって、ここまでアラ探しできないので、いよいよ気をつけないといけないな…と内心考えていました。
客観性を得るために数日寝かしてからレビューするというのは、とても有効ですね。

ではなぜ、ここまで文章が上手く書けないのでしょうか。たぶん、ちょっとしたコツなんだと思うんです。僕が気をつけている点を3つだけ挙げるなら、

  1. 余計な修飾・言い回しをそぎ落としたときに、伝えたいメッセージが崩れていないか確認する
  2. 「何を伝えたいのか、あるいは聞き手は何を期待するか」を意識して1.のメッセージを考える
  3. 書いた文章は時間をおいて数回は見直す


それほど変わったことはしていませんが、見直しを複数回やるだけでも、ずいぶんと洗練されてきます。そのための時間をスケジュールするのが、勝利への鍵なんじゃないかな、と思ったりしますが。
あと、たいがい分かりにくい文章を書いている人は、ごてごてと回りくどい言い回しをしてみたり、「〜〜等」だとか便利ワードを深く考えずに挿入しまくっていることも特徴かもしれません。なぜシンプルにしないのか、と。文章もプレゼン資料も、基本はKISS(Keep It Simple, Stupid)を意識すべきでしょう。メッセージが正しく伝わる最低限で単語や表現を見直す意識があるだけで、ずいぶんと変わってくるはずです。
日頃から書いているちょっとした文章−こういうブログやメールでも、伝わりやすいか、意図を伝えるに足る文法や表現が使えているかを確認することが大切なのかもしれません。今の若い世代は、メールやブログのおかげで文書を書く機会には恵まれているはずなので。

論理思考は万能ではない

まあ、当たり前だよね、というタイトルの付けられたこの本。
なにげなく購入したところ、現職のOBが執筆した本でした。

論理思考が大事。実践しましょう。

コンサルタントでなくとも、昨今は当たり前に唱えられていることでしょう。

確かに自分の意見や主張を聞き手に間違いなく伝えるという点において、論理思考やフレームワークの効用はとても大きなものです。
その一方で、創造的な解決策を導き出すということに対して、論理思考がどこまで有効であるのか。その限界についての示唆を述べているのが、本書と言えます。

これは常にクライアントとコンサルタントの間で起こる論争をうまく表現しているように感じました。

たいてい、論理武装された分析・検討結果を持っていくと、「理屈はそうかもしれないけど」という反応になることが多いです。
論理思考に従って導き出したところで、響くかどうか、解決策になり得るかどうか、ということには1つの壁があるように感じます。
とはいえ、クライアントに迎合して耳障りの良い話をしても、存在価値を問われるわけで。
真に目指すべきは、深く考え抜いた思考や仮説検証に基づき、クライアントからも深い洞察を導き出し、新たな価値を見いだしていくことだと思います。

筆者のコンサルタントとしての経験に基づいたしみじみ感のある内容で、一読の価値はあるかと思います。特に論理ばかりを叫んでいる方には読ませたい一冊です。

一方で、個人的な評価としては、至極当たり前のことを書籍にしてくれたな、という感想でもあります。きっと調子に乗っていないコンサルタントであれば、誰しもが気づき、日々悩む点のはずです。

本書の中で気になったのは、クライアントから深い洞察を引き出すためには、自分自身が深くなければならない。自分自身を見つめ、軸を持っていなくては、本音を語り合うこともできない、というニュアンスで述べられている点でした。
ここがまだ、自分では体現できていない部分であり、自分を突き詰めていくこと、ぶれない価値観(大切にしていること)を再描画する大切さを感じています。

図解ができないのはスキルのせいか?

よく資料を作成しているときに、「イメージをうまく絵に表せない」ということがあります。

それは、表現のパターンを知らないから=スキル(知識)不足 とも言えますが、果たしてそれだけなのだろうか、と自問しました。

そもそも、語ろうとしてるコンセプトや内容が、すらすらと文集で書ける段階まで、まとまっていないのではないか? と、ハタと気づきました。

資料作成に気を取られるあまり、内容の咀嚼や深い洞察がなくなっているケースだと思います。

「意味分からない絵は描かないように」

と、マネージャーに注意されながら、そんな自己反省。

もっと考えて、俺!

 マネージャー語録

僕のマネージャー(上司)からいただいたコメントで興味深いものを紹介するシリーズを始めます(笑)

先週、印象的だった一言。

本に書いてあることやgoogleで出てくるものを描くなら、すぐにこの会社辞めてくれないか?

コンサルタントの仕事は、クライアントに必要な新しい概念やフレームワークを提供し、良い方向へ動いてもらうこと。借り物の知識やアイディアでは、人は動かせないし、何より浅はかですよね。

ガツンと殴られたような一言でした。

業務フロー・プロセスフローの書き方

コンサルティングの仕事においては、業務の整理の一環として、
プロセスをフローで描くことも良くあります。
僕自身、プロジェクト管理のプロセス見直しのため、フロー作成中です。

業務フローを描くときのポイントを探してみたところ、下記のような観点が見つかりました。

  • レーンには人ではなく役割を書く
  • 適切な業務単位と粒度と書く
  • 一つの業務フローのアクティビティの数は10〜15まで
  • 業務の流れとデータの流れを区別して書く
  • 人間系とシステム系の境界を明確にする
  • 決定などの判断や条件分岐がある場合には明記する
  • 場合によってはアイコンや色など視覚効果を使う


ポイント、とひと言で述べられてしまっていますが、2点目の適切な業務単位と粒度、というのが最も難しい。他のポイントは、機械的に判断可能だったり、あるいはTipsなので採用しなくても影響がないものと言えます。しかしながら、分かりやすく、ロジックが整合された業務フローを描くには、粒度をいかに揃えるかが肝要。粒度が揃っているということは、世界観を統一できるということだし、頭にもすーっと入ってくるものです。

では、どうしたら粒度を揃えて描くことができるのでしょうか?

ユーザーへの分かりやすさを考えるならば、お客様が使っている業務用語・単位に整理していくのも1つの指針になるかもしれません。もしくは、いったんハイレベルな抽象度まで引き上げてから、だんだんと落としていくのも考える道筋としては、やりやすいかもしれません。

個人的に一番効くと思うのは、シナリオを書き下してみること。5W1Hで全部文章化してみます。やってみると分かるのですが、人間というのは分かっていないことを文章化することができないため、自分が理解できていないところが良く分かる効果もあるし、プロセスの流れもしっかりとイメージすることができます。

色々と書き綴ってみたものの、僕自身はちょうど良い粒度を見つけることができず、
こうやって数日間パワーポイントとにらめっこする羽目になっているわけですが^^;

近道はないので、面倒くさがらずに、まずは言語化に立ち戻って頑張ろうと思います。

名刺整理の流れを整理

名刺管理をどうすればいいのか

様々な電子化ツール、ソフトウェアがあるものの、名刺の管理にはいつも頭を悩ませています。
お金を出して、使いやすいツールを揃えれば、多少の省力化にはなるのかもしれませんが、
人との縁の話ですし、効率化すりゃーいいというものでもない。
そこに費用対効果のバランスも含めて悩んでいるわけですが、
今回、比較的スムーズな流れで作業できたので、まとめておきたいと思います。

使用する機器・ツール

名刺交換〜ご連絡〜登録まで

  • 名刺のスキャン(Scansnap
  • 読み込み結果の修正と登録(名刺ファイリングOCR)
  • vCardでエクスポート
  • Google Contactへインポート
  • データ微修正
  • ご挨拶メール作成・送付

iPhoneGoogle Contactを同期しておけば、iTunesに接続した際にデータが同期されます。

大事なのは即時確認可能かどうか

最終的に、iPhoneの連絡先で確認できることで、何かあったときに即座に参照して、連絡を取ることが可能です。ここまで整理できて、やっといただいた名刺が使用できる状態になります。

Closed SNS and Direction of gathering VoC(Voice of Customer)

いまって、そもそも自分のページにマイミクとか、マイミクのマイミクしかアクセスできなくなる機能が付いているんでしょうか??

クローズドSNSを徹底していくmixiの戦略ってすごいな……、とか思って。

世界はこれだけオープン化で進んでいるのに、あくまでも既存の交友関係や限られた接点で得られる"醸造感"とでもいうカテゴリで、ユーザーを囲っていくという姿勢はすごい。

規模の拡大をある程度はあきらめるのであれば、これも1つの打ち手として、間違っていないと思うし。

ソーシャルって実際に活用している人と、していない人では、全然影響力の評価が異なりますよね。

企業戦略でも、ソーシャルメディアあるいはCGMのような分野にこれから手を出そうとしているケースが見受けられますが、取り組み方は要注意かと。

データやユーザーを自社で集めるには、そうとうな上手い仕掛けが必要であることを認識すべきです。一時期前の「面白そうなサイトを作れば、ユーザーが寄ってくる」という考え方は、だんだんと有効性を失って来るのではないかと、僕自身は懸念しています。

Facebookmixiのような圧倒的なユーザー数やデータを蓄積しているサイトが、ユーザーのインターネット利用時間の多くを占めてきている状況で、新規にコミュニティとして活動する場所を提供しても、定着にもっていくのは並大抵ではないのでは、と思うのです。

日頃使っていない人が、ロジックから導き出して上記のような戦略に行き着くと、肌触りが分からずに進んで行ってしまうのではないかと心配だったりします。誰もやったことない取り組みであれば、チャレンジなので、腹くくるしかないところもあるわけですが。
既存のプレイヤーがいるなら、協業や影響を検討すべきですね。

足跡から辿って、アクセス拒否されたところから、そんなことまで考えてしまいました(笑)